2011年5月17日火曜日

手触りのいいうつわを辻堂で。

「うつわは感触で決める」

どんなに美しいブランドの食器でも、
手触り、口当たりの相性が合わなかったら駄目。
毎日使うものだからこそ、いつも触っていたくなる、
そんなうつわが欲しいものです。
それが目にも美しいものであれば、飾る楽しみもあって嬉しい。

急須は6~7000円くらい。
ふたを外して花器として使っても
辻堂駅西口、浜竹通りにある陶芸家、宮崎和佳子さんのアトリエで、
こんな素敵なうつわに出合いました。

いつまでも手で触っていたくなるぽってりとしたかたち。
ざらりとした質感に土のぬくもり。
湯のみなどカップ類は手のひらで包んでもつと
触り心地の良さに、お茶の時間は持ちっぱなしになりそうなくらい。

こちらは展示会を見に来た友人の
履いていた靴そっくりの色や材質だったことから
名づけられた「エナメルシリーズ」
価格は2500円から
都内で陶芸家として活動していた宮崎さんは
1995年に地元である茅ヶ崎で窯を開いたのと同時に帰郷。

それまでは展覧会に出すような大物の作品ばかり作っていたのが
こちらに戻ってきて「そうだ、私は食器を作りたかったんだ」と
ふだん使いのうつわを中心に作るように。

なかでも近年の宮崎さんの作品のスタイルは
板状の陶土を組み立てて手の中で自由に形を作っていくもの。
なるほど、どうりで手触りがいいはずです。


宮崎和佳子さん。陶土を組み立て中
「日本人は食事の際、お箸や茶碗など
手に持つものが多いので
手触りでモノ選びをする
傾向にあると思います。
だから日常的に手で触る
カップや急須の注文が多いのかしら?

浜竹通り、omote coffeeの真向かい。
住所は茅ヶ崎になってしまうのだけど
辻堂が藤沢市なので勝手に藤沢商品に認定

居心地のいい空間づくりの技もさすが。
宮崎さんの作るうつわと生活空間が想像できます

「昔はぶらぶら散歩をするような雰囲気の街でもなかったのだけど
今はずいぶん変わって路地裏を少し歩くとアトリエがあったり
通り沿いにも素敵なお店が出来たりして、
散歩が楽しい街になりました」という宮崎さん。
2010年6月に浜竹通りにアトリエとして宮崎陶房をオープン。


八百屋だった場所をリノベーション。
ちょっと手を加えただけでうつわが主役となるアトリエに

ワカさんのうつわでコーヒータイム。
手触りのいいうつわを持ちながら話すと、
ついつい長話になってしまいます
陶芸教室に挑戦してみました。
ろくろを使うのは難しいけど、土の手触りが気持ちいい。
ちなみに陶芸教室は1回3000円+実費(といってもかなりお得な価格)/3時間
1回だけの参加ならここまで作っておけば、あとはワカ先生が釉薬を塗ります。
1か月半くらい待てば出来上がり!

こちらが1日陶芸教室に参加した方の作品
日常使いのうつわを自分好みの形に作れるのがいいですね
宮崎陶房のある辻堂駅は、JR東海道線、JR湘南新宿ライン藤沢駅と茅ケ崎駅の間。
特に西口に降り立つと、まるで私鉄沿線のようなほっこりした風情が残っています。
休日でも混んでいないので、都内からなら日帰りで電車に乗って
ゆっくりと散歩をしに来るのもよさそうですね。
陶芸デートもいいなあ。

触っていて心地のいいうつわづくりを目指して辻堂へ。
午前中は黙々と土をこね、ランチを食べて午後は海辺を散歩するのもいいですね。
いっぱい店を回るというよりは、落ち着いて大人の時間を堪能する感覚でどうぞ。

宮崎陶房での陶芸教室は毎週木曜と隔週の土曜日。
ぜひ、ホームページから問い合わせてみてください。

宮崎陶房
茅ヶ崎市浜竹2-8-6 浜竹商店街
JR東海道線 辻堂駅西口より徒歩5分

by chizuru


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